A.昔の天文学者が、科学者の名前をクレーターに付けたのが始まり。
ガリレオが初めて月に望遠鏡を向ける
クレーターを発見したのは、望遠鏡を発明した17世紀の天文学者ガリレオ・ガリレイでした。
ガリレオは望遠鏡で見た月の表面をスケッチして、月の表面がでこぼこしているということを発表しました。
クレーターに名前が付けられる
その後17世紀の天文学者ジョヴァンニ・ヴァッティスタ・リッチョーリとフランチェスコ・マリア・グリマルディは、望遠鏡を使って月面図を制作します。
すると彼らはクレーターに名前が必要だろうと考え、ここに天文学者や哲学者たちの名前を名づけました。
北の方から過去の人物の名前を当てはめていったため、北は紀元前頃の人物が多い傾向にあります。(アリストテレスなど)
ちなみに月の一番大きいクレーターは「ティコ」といい、天文学者ティコ・ブラーエから名づけられました。
リッチョーリはそのティコの近くのクレーターに「リッチョーリ」と名付けたといいます。
現在はIAUが決定
20世紀になると、クレーターの名前は国際天文学連合(IAU)が決定するようになりました。
しかしほとんどのクレーターには既に名前が付けられているため、現在は新しくクレーターの名を決めることはほとんどありません。
月のクレーターの名前を決めるにあたって、IAUは次のルールを作りました。
1.国際的に知られている人物
2.亡くなってから3年以上経った人物
3.政治的・宗教的・軍事的に関わる人物以外
いろんな名前
クレーターには現在1500以上の名前が付けられていると言われています。
その中にはもちろん、日本人の名前の付いたクレーターもあります。
例えば、「静かの海」近くにあるクレーター「アサダ」は、江戸時代の天文学者麻田剛立にちなんで名付けられました。
その他にも、天文学者や科学者以外には宇宙飛行士の名が付けられたクレーターもあります。
そして「アポロ」というクレーターもあり、これはアメリカのアポロ計画にちなんで名づけられました。
参考
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