天の川とは
街明かりの少ない場所で空を見上げると、淡い雲のようなものが見えるのが天の川です。
薄くぼんやりと見えるため、街中のような明るい場所だと見ることができません。
夏の天の川は他の時期に比べるととても目立っており、明るく太くなっています。
特にさそり座やいて座のある場所の天の川は、幅がかなり大きくなります。
天の川の正体
この正体に関わるヒントを最初に見つけたのは、17世紀に活躍した天文学者ガリレオ・ガリレイでした。
彼は自身が発明した天体望遠鏡を向け、天の川が星の集まりであることを突き止めます。
その後ガリレオの後を継いだ天文学者たちの研究により、天の川の正体は私たちの住む銀河系を内側から眺めた姿だということが判明しました。
銀河系は目玉焼きのような形をしており、銀河の中心である黄身の部分はふっくらしています。
私たちの住む太陽系は銀河系の端っこに位置しており、夏の天の川は銀河の中心の方を見ていることから他の季節よりも大きく濃く見えます。
ちなみに銀河系は以上の経緯から、天の川銀河とも呼称されます。
こちらの動画では銀河系の姿を立体的に見ることができるので、イメージしにくいというかたは是非ご覧ください。
天の川の伝説
七夕
日本や中国などでは、天の川を空にある川として見ていました。
七夕伝説で織姫と彦星が両岸に分けられてしまった川が、天の川だといわれています。
ギリシャ神話
ギリシャ神話では、女神ヘラの母乳が空にこぼれたものだといわれています。
大神ゼウスは自身の息子ヘラクレスを不死身にするため、女神ヘラの乳を飲ませようとしました。
ヘラが眠っている隙にゼウスはヘラクレスを近づけますが、それに気づいたヘラがヘラクレスを払い退けます。
その際に母乳が飛び散り、それが天の川になったといわれています。
天の川は英語でmilky way(ミルキーウェイ。日本語でミルクの道)と呼ばれますが、このお話が元になっています。
参考
・面白いほど宇宙がわかる15の言の葉
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