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呼び方
プレセペとはラテン語で、「かいばおけ」という意味があります。
かいばおけとはロバなどの餌置き場のことで、かに座のγ星とδ星をロバと捉えて、このあたりをロバたちの餌やり場と考えていたそうです。
中国では「積尸気(ししき)」と呼ばれ、これは死体を積み重ねたところから出る気のことです。ボヤッとした雲のように見える様子を鬼火のようだと捉え、亡くなった人の魂が通過する場所であるとされていました。
ちなみにギリシャでも人の魂が上り下りする出入り口であると見られており、紀元前の哲学者プラトンもそう呼んでいたそうです。
英語ではビーハイブ(ハチの巣)と呼ばれており、星が集まっている様子がハチの巣に見えることからきてると読み取れます。
観測の歴史
プレセペ星団は紀元前の頃からよく見られていた場所です。
古代ギリシャでは、プレセペ星団がγ星とδ星(4等星と5等星)よりも見えづらくなると雨が降ると言われていました。
天文学者ヒッパルコスはプレセペ星団を「小さな雲」、アトラスは「小さな霧」と呼んでおり、当時これは星雲だと考えられていました。
17世紀になり天文学者ガリレオ・ガリレイが望遠鏡を発明すると、彼はこの場所を観測し「星雲ではなく40個ほどの星が集まっている場所」であると発見しました。
その後は研究が進み、地球との距離は約520光年、年齢は4億歳であることが分かっています。
参考
・春の星座博物館
・星座の神話
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