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ギリシャ神話
ネメアの化け獅子
怪物テュフォーンとエキドナから生まれたのが、この獅子です。
テュフォーンは下半身がヘビの姿をしており、百ある頭から火を吐く巨大な怪物でした。
母親であるエキドナは上半身が女性、下半身はテュフォーンと同じくヘビの姿をしています。
エキドナは獅子の他にも怪物ヒドラや地獄の番犬ケルべルス、金毛の羊を守る竜などを産んでいるため、獅子はこれらの怪物と兄弟ともいえます。
そんな怪物のサラブレッドともいえる化け獅子は、全身が硬いウロコで覆われており、どんな武器も通用しない怪物でした。
ネメアの谷に棲みつき人を襲っていたといいます。
あるとき、勇者ヘラクレスは呪いによって罪を犯し、それを償うために12の大冒険に出ました。
その最初の難題が、この化け獅子退治でした。
ヘラクレスは弓矢やオリーブの木で作ったこん棒で立ち向かいます。
しかし硬いウロコで覆われた化け獅子の身体は、あらゆる武器を跳ね返してしまいました。
するとヘラクレスは作戦を変え、素手で戦うという戦法に変更。
三日三晩かけて獅子の首を絞めることでようやく倒すことができたのでした。
倒された獅子は、大神ゼウスによって天に上げられ星座となりました。
参考
・ときめく星空図鑑
・春の星座博物館
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